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小沢昭一はダニエル・デイ・ルイスを超えていた
キムタクが『CHANGE』を、
『スミス都へ行く』ばりの演説で
終るかどうかは別として、
最後の独演と言えば、
最近では、
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

最後の最後、
ダニエル・デイ・ルイスのちゃぶ台返しな大爆発で
笑わされるこの映画、
私は30分くらい見たところで、
「これって今村昌平?」
と思ったのでした。

貧困に端を発する尽きない怒りを動力に、
欲望暴走機関車となった男が、
破滅に向かって激走する。

もちろん今村作品に欠かせない、
えげつないセックスシーンが『ゼア』には皆無で、
性の匂いがほとんどしませんから、
そこが全然違うわけですけど。

さて、話はかわって昨日、
ポレポレ東中野に「小沢昭一 僕の映画史」を見に行きました。

御大の舞台挨拶付の『大当たり百発百中』と
『競輪上人行状記』の2本を見たんですが。

『競輪上人行状記』は、
たいへんな傑作でありました。

昭和38年製作、西村昭五郎の監督デビュー作ですが、
脚本を書いた今村昌平の色がかなり濃い感じ。

小沢昭一演じる元中学教師にして、寺の跡継ぎ坊主が、
色と欲にごろんごろん転がされ…というお話。
我が世代には『砂の器』の老いた父親として記憶されている、
加藤嘉のうひうひ老セックス、なんてすんごいシーンも登場します。

重喜劇っていうんでしょうか。
笑いもたっぷりあって、
人の愚かさがどすんと重い、
濃厚な99分。

主人公が坊さんだから、
欲と宗教、ってなところにも肉迫して
『ゼア』よりうまく語れてるかもなあ、と思ったら。

この傑作の最後が、小沢昭一のちゃぶ台返しな独演。

『ゼア』のほうは、
映画の外側で
ダニエル・デイ・ルイス本人の暴走を笑う、
みたいなところがなきにしも、だけれど。
こっちは、
映画の中で笑わせ、圧倒する。

当然、場内は大拍手。

ラスト5分がココにあるけど、
流れと関係なく、
映画見る前にここだけ見ちゃうのは絶対もったいない。
今回の企画でもあと3回上映されるので、
ぜひぜひとおすすめしたいです。
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by hiromi_machiyama | 2008-06-01 13:09 | 日記
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放送作家・町山広美の日記
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