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エイジアン大衆芸能な日曜日
京橋で、
昭和10~20年代の演芸映画選集を見たあと、
有楽町線で新木場に行って、
エイジアン・ダブ・ファウンデイションのライブへ。

ハイブリッドつーか、
バラバラ。
でも、
根っこがアジアな大衆芸能としてつながってる、
かもしんない2演目を堪能した一日でした。

エイジアンのほうは、
フジロックで見て以来。
今回は、
急に思い立って当日券で見たような次第で、
いわゆる前座的なものがあるのを知らず。
エイジアンが出てくるまでの1時間、
ビールにまみれて、しょんぼり。

最近のヤングの皆さんはこういうのがいいんですかあああ、
こういうのが好きなら、2?世代前の演劇はどうですかあああ、
いっそ、つかこうへいとか唐十郎とかにしませんかあああ、
なんぞと、
場内最高齢(招待や取材の人をのぞくと、たぶんそう)
の自分を意識しつつ、
ぼやくことしきりでした。
で、
エイジアンが出てきてからは、
最近のヤングの皆さんにまみれて、わっしょい。
とはいえ、
モッシュにまみれる体力気力は持ち合わせてないし、
距離をたもちつつですが。

わっしょいしながら、
頭に浮かんだのは、
その数時間前に演芸映画選集で見た、
滝譲二という人の舞踏でした。
これ、すごかった。
なんか、元祖暗黒舞踏みたいな。

演芸映画選集は、
東京国立近代美術館フィルムセンターの
「発掘された映画たち2008」という特集での上映でして。

近年発掘、復元された昭和初期のフィルムの中から
演芸がらみの4本をセレクト。

滝譲二が登場したのは、
昭和10年代前半に製作されたという
「ハリキリ青春部隊」。

当時は映画館で、
落語、漫才、歌謡、舞踊、フランスの人形劇などが
上演されてたんだそうです。
アトラクション興行、と言うんだとか。
芸能&アートのバラエティショーケースってな感じでしょうか。
この映画は、そのライブフィルム。

滝譲二は、
半裸で、キテレツかつ愛嬌溢れる独自のダンスを披露。
ここ数年、
ちょこっとづつダンスのイベントを見てきましたが、
ほんの数分でこんなにもひきつけられたダンスは、
そうはなかった気がします。
(追/なんつーか、ところどころ、由利徹的カックンが
はいるところが、ものすごくチャーミング)

もうひとつ、素晴らしかったのは
ラッキー・セブンの漫才。
といっても、
ポール牧と関武志(このおじさん、好きでした)の
コント・ラッキー7じゃありませんよ。
たぶん、その先代。
「あきれたぼういず」とかと同世代のコンビ
だと思われます。

ネタは、いとしこいしみたいな、
「カミさん」ネタなんですが、
髪をぴたっとなでつけ、
縞のスーツを着た粋ないでたちで、
バーのカウンターに腰かけたまま、
しゃべるという演出。
イカす&小粋、でした。

4本のうち、当初のお目当ては
川島雄三監督の
「特輯 藝能たから船 藝能映畫第三輯(お笑ひ週間 笑ふ風船)」
という30分の作品。

これがまた、たいそうすてき。
戦争末期につくられた作品で、
兵士の慰問のため、
たくさんの松竹所属の芸人をのせて出港した
「芸能たから船」が舞台です。
でも、お話が入れ子構造になっていって、
船の内外、
さらには時空をこえての展開となります。

幕開けは、
演芸場の舞台上での
男女コンビの漫才。
ですが、
そのしゃべりが江戸時代の設定にはいっていくと、
アップになったところで、
ポン!
と時代ものの衣装にチェンジ。
で、
ひとしきりやりとりがあって、
「そんなことより、さっさとたから船で慰問に行かないと」
と話が元に戻り、
ぱあっ!
と画面を開くと、そこが船上になっていて、
船長&船員に迎えられると、
坊屋三郎と相方扮する密航者がなだれこんでくる。
そのままドタバタの追っかけっこが展開。
逃げ込んだ先で歌謡ショーが始まったり、
「金色夜叉」の物語の世界に迷い込んだり…。

複数の物語の中を登場人物が出入りする構造などなどは、
この10年後に川島監督が撮る
「幕末太陽傳」につながってるなあ、
などとも思えて、
感心しつつ、
それよりなによりひたすら楽しい。

坊屋三郎が動く、動く。
高峰三枝子のモノマネなんかもする。

話がなだれこむ別の物語、別の設定の
先々にスターが登場するという構成なので、
登場感が非常に際立ち、
そのたびに場内のおじいちゃん観客たちが
往年の大スターに
「ほお〜」と声をもらすんですよ。
その、うれしさこもった音響効果もあいまって、
えらく楽しい時間を過ごさせてもらったのでした。
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by hiromi_machiyama | 2008-06-03 01:42 | 日記
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