何週も前の話ですが。
姪っ子につきあって、ユナイテッド・シネマ豊洲へ
『崖の上のポニョ』を観に行きました。
どうでもいいことながら、
初めてのジブリです。
姪っ子が望むなら仕方ない。
ジブリ処女も捨てるわ。
で、観てみたら。
予想通り
「むせかえるような性の匂い」
を嗅ぎ取ってしまいました。
そして。魚型の波の上をおほほほほほ!とばかりに
髪なびかせて疾走、狂走するポニョの
おそろしい姿を観て、
この画を思い出しました。
つーか、「あー、こういう感じの日本画観たことある」
と思って、しばらくして思い出したわけです。
小林古径の「清姫 日高川」。
この画のことは、
この番組で、知りました。
題材は「安珍・清姫伝説」。
いろんなジャンルの作品になっていて、
歌舞伎の「娘道成寺」が特に有名。
私がこのお話を知ったのは、近藤ようこさんの漫画でしたけど。
諸説あるようですが、そのお話は
清姫が、旅の途中のイケメン僧にひとめボレ、
しかい夜ばいを仕掛けてふられ、
怒りのあまり巨大な蛇に化身して、
日高川をかけ渡り、イケメン僧をぶち殺そうとする‥
ストーカーものですね。
ポニョの「そーすけ、好き!」も、
清姫のやってることに似てます。
人面魚から人間へ、が
人間から大蛇へ、と逆になってはいますが。
ポニョの本名は、
とーとつにもプリュンヒルデなので、
『ニーベルングの指輪』なのね、
とすぐに察しがつくわけですが、
プリュンヒルデも清姫も、
怒り狂って、
愛した男をぶち殺します。
焼き殺したり、殺して火を放ったり。
となると、やがてはポニョも。
「娘道成寺」といえば、
女の情念おそるべし、の定番なわけで、
そんなもの、
「5歳の子供にわかるようにつくった‥」って、あんた。